2018年5月24日 (木)
ひとくちに虫歯治療といっても、虫歯の進行具合によって方法が異なります。
まず、虫歯のもっとも初期段階であるC0(シーオー)では、歯の表面の組織であるエナメル質が虫歯菌によって少しずつ溶かされています。この現象を脱灰と言います。治療としては、脱灰を防ぎ歯の再石灰化を促すためにフッ素を塗布します。さらに虫歯菌の温床となるプラーク(歯垢)や歯石を取り除く歯のクリーニング、PTMCが行われる場合もあります。
C0以外から上の症状は、C1、C2、C3、C4の4つがあります。
数字が大きいほど症状が深刻なことを表します。
C1はC0に比べて歯のエナメル質が溶け出す程度が大きい状態です。
治療としては、C0同様で、フッ素塗布、PTMCといった方法が取られます。
C2はエナメル質の次の層である象牙質まで虫歯菌が達している段階で、冷たいものがしみたり稀に痛みを伴ったりするようになります。
さらにC3では、虫歯菌が象牙質の奥にある歯髄(歯の神経)近くまで進行していきます。
痛みがさらに増して、夜も眠れないほどになります。
C2の治療は、歯(虫歯)を削り、銀歯などの詰め物や被せ物をするのが一般的です。
C3では、歯の神経を抜き取り消毒・清掃する根管治療を行い、被せ物をする治療が行われます。
C4の段階までいくと、歯の大部分が溶けてなくなってしまいます。
原型はほぼないため、そのままでは歯の機能を維持することが難しくなります。酷い場合は、歯ぐきの血管から菌が周り、顎に炎症・膿が出来たり内臓に異常が起きたりするケースもあります。
治療としては、抜歯をして新たに入れ歯やブリッジにする方法が一般的です。ただし、残っている歯が多い場合は抜歯をしないケースもあります。
虫歯はセルフケアによって予防・改善することはできますが、完治させることはできません。
また虫歯菌は常在菌なので、自分だけで100%予防することも難しい病気です。
確実な予防と完治のためには、定期的な歯科検診によって虫歯を早期発見することが重要です。
カテゴリー: 虫歯