2018年6月4日 (月)
「フッ素は歯の健康に効果的!」
こんな宣伝を見かけたことがある人は多いと思います。
ただ、具体的にどのような効果があるのか説明できる人は少ないでしょう。
歯科医院でも行われるフッ素塗布の治療ですが、主に次の3つの効果が期待できます。
・虫歯を予防する
・虫歯を治す
・歯を強くする
それぞれについて説明します。
・虫歯を予防する
フッ素には、虫歯菌が作り出す酸の生成を抑える働きがあります。酸を抑えることで歯が溶かされるのを抑制できるため、エナメル質を溶かしたり黒ずみを起こしたりといった、虫歯の症状を予防することにつながります。
・虫歯を治す
フッ素は酸によって溶かされた歯の成分を、再び歯に戻す働きもあります。
この効果を再石灰化(さいせっかいか)と言います。
歯の成分とは、カルシウムやリンといった成分です。
これらが溶け始めている歯の状態はC0と呼ばれる、虫歯の初期段階です。
つまりフッ素には、虫歯を予防するだけでなく治す効果も期待できるのです。
ただし、C0以降の進行した虫歯の場合、フッ素の塗布だけでは治すことが難しくなります。
・歯を強くする
再石灰化した歯は、前の歯よりも固く強い歯に生まれ変わりやすくなります。
歯の組織を覆うエナメル質が強化されることで、今まで以上に、虫歯になりにくい歯を作れる効果が期待できます。
市販の歯磨き粉にもフッ素が含まれているものがたくさんありますが、中には効果が期待できるほどの十分なフッ素量が含まれていないものもあります。
どの歯磨き粉が効果的か迷う人は、歯科医院へ検診にいった際に相談してみることをおススメします。
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