2018年3月20日 (火)
今回は、歯の治療後に来る痛みの原因について解説します。
『治療をしたのに痛む』ということに、矛盾を感じる人も多いでしょう。
しかし、実際に治療後の痛みを感じる人は、決して少なくありません。
痛みの原因は1つではなく、複数あります。
特に代表的な原因は次の3つです。
1.神経が過敏になっている
虫歯の治療では、歯を削ります。
特に象牙質まで進行している虫歯の場合は、深く削る必要があるため、その下にある歯の神経が過敏になっている状態です。
神経は痛みを感じる部分ですので、虫歯の治療後は痛みを感じやすいことがあります。
2.詰め物や被せ物が馴染んでいない
新しい詰め物や被せ物は、周りの歯や歯ぐき、歯とすぐに馴染むわけではありません。
特に治療後すぐは、歯の強度が落ちていたり神経が圧迫されたりしやすくなっていることから、痛みやすい状態にあります。
また治療するまで力を入れられなかった部分に詰め物・被せ物をした場合も、さらに痛みやすくなります。歯ぐきや骨が本来の噛む力に耐えきれない状態にあるため、馴染むまでには数週間~1か月かかります。
3.虫歯を取り切れていない
虫歯が完全に削り切れていないケースも、治療後の痛みの原因の1つです。
特に、神経に届くか届かないか微妙な段階の虫歯は、歯だけを削るのが非常に難しい状態であるため削る量が不足することもあります。
エナメル質、象牙質、セメント質、歯髄といった組織で構成される歯の構造は非常に複雑です。
歯のプロである歯科医師ですが、どんなに優秀な医師絵も、1度の治療だけで100%完璧な治療ができるとは限りません。
そのことを頭に入れておきながら、治療後に痛みを感じた場合はできるだけ早く治療を受けた歯科医院を受診することが重要です。
カテゴリー: 虫歯